「ASD:Acute Stress Disorder :急性ストレス障害」の診断ガイドライン

 

急性ストレス障害(ASD:Acute Stress Disorder)の診断ガイドラインは、「アメリカ精神医学会」と「世界保健機関 (WHO)が定めた国際的な統計基準」があります。

外傷体験(トラウマ)の最中や、直後に起こる反応(症状)です。

 

アメリカ精神医学会

アメリカ精神医学会が定めた精神障害の診断と統計の手引き(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders、DSM)の1994年に発表された第4版(DSM-Ⅳ)や200年に発表された第4版の改訂版(DSM-Ⅳ-TR='Text Revision' of the DSM-IV)を記載します。PTSDについては、DSM-ⅣもDSM-Ⅳ-TRも同一内容です。

308.3 急性ストレス障害(Acute Stress Disorder)

  1. その人は以下の2つがともに認められる外傷的なできごとにさらされたことがある。
    1. 実際にまたは危うく死ぬまたは重症を負うようなできごとを、一度または数度、あるいは自分または他人の身体の保全に迫る危険を患者が体験し、目撃し、または直面した。
    2. その人の反応は強い恐怖、無力感または戦慄に関するものである。
  2. 苦痛なできごとを体験している間、またはその後に、以下の解離性症状の3つ(またはそれ以上)がある。
    1. 麻痺した、孤立した、または感情反応がないという主観的感覚。
    2. 自分の周囲に対する注意の脆弱。(例:ぼうっとしている)
    3. 現実感消失。
    4. 離人症。
    5. 解離性健忘。(すなわち、外傷の重要な側面の想起不能)
  3. 外傷的なできごとは、以下の少なくとも1つの形で再体験され続けている。
    1. 反復する心象、思考、夢、錯覚、フラッシュバックのエピソード、またはもとの体験を再体験する感覚。
    2. または外傷的なできごとを想起させるものに暴露されたときの苦痛。
  4. 外傷を想起させる刺激(例:思考、感情、会話、活動、場所、人物)の著しい回避。
  5. 強い不安症状または覚醒亢進。(例:睡眠障害、易刺激性、集中困難、過度の警戒心、過剰な驚愕反応、運動性不安)
  6. その障害は、臨床的に著しい苦痛または、社会的、職業的 または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている。または、外傷的な体験を家族に話すことで必要な助けを得たり、人的資源を動員するなど、必要な課題を遂行する能力を傷害している。
  7. その障害は、最低二日間、最大四週間持続し、外傷的できごとの四週間以内に起こっている。
  8. 障害が、物質(例=乱用薬物、投薬)または一般身体疾患の直接的な生理学的作用によるものでなく、短期精神病障害ではうまく説明されず、すでに存在していた第Ⅰ軸または第Ⅱ軸の障害の単なる悪化ではない。